人間関係で大切な事~見えないものを見抜く力~
その人に何も無くなっても好きですか?
今日の記事は、人の本質を見抜く方法についてお伝えいたします。
人は見た目、目に見えることだけで判断しがちで、本質を見抜けないことがよくあります。かくいう私も未、だに失敗することはありますけどね。
まずはたとえから、ワタナベは本を何冊も出していて、講演やセミナーをやれば人々が集まり、自由なライフスタイルで会社経営者でもあるけれど・・・いきなり転落して、ただの一般人になった時、それでもあなたはワタナベ薫が好きですか?
今日伝えたいことは、「ワタナベ」のところを別の人に置き換えて考えてみて下さい。
つまり、あなたが今憧れている人、あなたが学んでいるその講師、または結婚を考えているあの人が、なんにもない普通の人で肩書も地位も名誉もない人の状態で、それでもその人が好きですか?そして、なぜ好きですか?
私たちは、目に見える情報の何かで勝手なフィルターを掛けて相手を見て、判断します。もしその人が憧れるライフスタイルで、お金持ちで、ゴージャスな生活をしていて・・・しかし、それらが全くなくなった、そういう状態になってもその人が好きですか?
その人を素っ裸にして、もしくは、人間の皮も剥がして魂としてみた時、本当にその人が好きですか?本当にその人を尊敬できますか?
目に見えるものだけに惑わされないで
この質問は、結婚相手やパートナーを選ぶ時にも同じ質問が役立ちます。社会的な地位や名誉、ブランド物や持ち物、お金、住まい、車と言ったそういうものをすべて取っ払った時に、それでもその人に魅力を感じるか?
二人の男性で迷っているときにも、二人を素っ裸にしてみて、物質的なものなど目に見える情報を一切排除して、魂でその人を判断してみる。ビジネスパートナーとしてふさわしいかどうかを迷った時も同じです、相手を素っ裸にしてみること。
人はどうしても、見たもので判断しがちです。もちろん、中身が外見に反映されます。努力家だから社会的地位も得られたかもしれず、がんばってやってきたからお金持ちになったかもしれず、内側にあるものはいずれ外側に反映されていくのは当然のことです。
しかし、一旦、目に見える情報すべてを遮断してみることは必要です。
今日、なぜこのような記事を書いたかというと、人間の判断基準が、非常にあいまいでそして、目に見えている薄っぺらいものにあまりにも騙されてしまう傾向があるからです。
ある営業マンの話~外的要因で判断する愚かさ~
約7年前に車を買った時の話です。買う前に3軒リサーチをしました。
1軒目は、至って普通の対応。で2軒目。人間味のある、心ある対応でした。そこの会社の社長さんが、マセラティに乗っていらっしゃってて、営業マンは「マセラティ、見ていきますか?」と営業とは関係なしに、車好きな私に何台か見せてくれました。
そして、3軒目。ここはひどかった・・・もうネタレベル。そんなに人を見下さなくても、と思える対応でした。
まぁ、私のダメージジーンズにTシャツという恰好でしたが、その営業マンは「一般人」という言葉を使っていました。会話の前後関係からは、「一般人」という言葉は、差別的に「庶民」という言葉を使っているかのような意味合いで何度も。
営業マンの話を聞いて、怒りを通り越して、この人は、客にどこまで失礼なことを言うのだろうかと、逆に興味深く聴いていました。
最後に私、「売っていただけないようなので、帰ります。ここに来る前に見てきた、すぐそこの○○自動車さんは、私たち一般人にも、売って下さるみたいなので、そこから買います」と。
するとその営業マン、やっと本気で買うつもりであることを理解したみたいで、手の平を返したような対応をし、見ていて可笑しかったです。そして、一応引き止めようとする言葉も虚しく、立ち上がって、バカ丁寧に頭を下げて帰ってきました。
そして、最終的に買うことにしたディーラーさんで私は、「服装や乗っている車で、その人を判断しますか?」と聞きました。すると返ってきた答えが、
「うちに来るお客様は漁師とかも多くて、軽トラできて、長靴に作業服とかなんですよ。でも来たその日に何千万円もする外車1台、現金でポンって買っていくような人が多いんです。見た目で判断は、絶対にしませんね」
そういうことなのです。外的要素で人を判断するのは非常に危険です。
もちろん、ファーストインプレッションは外見でしか判断できないものですが、しかし、絶対的な情報というのは、そこで100%得られるわけではなく、そして、自分にそれが見抜けると思わないほうがいいですね。
大切なものは目に見えないから
本当に大切なものは、ほとんどが見えないものなのです。しかし、人々は見えるものを判断基準にします。
本質を見抜く力が、これまで以上に大切な時代になっていきます。大多数の人々が流れている、または傾いているからといって、それが真実でもありません。真実は意外に少数派であり、そして、昔から変わらず語り継がれている真理があるのです。
目に見えるものでしか、人を判断できない心貧しき人間もまた、残念ながら、現代において幅を利かせているようですので、識別力、判断力、そして人間力を養い、心を引き締めていきたいものです。
人を見る時に、今日の記事がお役立てできれば幸いです。