物があれば幸せなのか?~真の豊かさを高める時代へ~
現代の豊かさの指標
今日のテーマは「豊かさ」について。
昭和初期は、物も食べ物もなかったので、その時代の豊かさと言えば、物質とお金ではかられ、物がたくさんあるほうがまたはお金が沢山ある方が豊かな人、という印象がありました。
しかし、時代は変わっていきます。現代の豊かさの指標は
自由であること
知識・情報があること
自立していること
内面が満たされていること
このような時代になってきています。
知識・情報があること、というのは、知識や情報がなければ、実は直感からくるアイディアや、正しい選択をするのが難しく、それらがないゆえに、情報弱者が搾取されてしまうというのも現実に起きています。
しかし、人はお金がない状態からお金がある状態になると、「豊かさは、物やお金があることである」という、冒頭の古い思考に戻ってしまう傾向があります。
それでは、古い時代に逆戻りであり、逆戻りは退化を意味します。
物やお金が豊かさの象徴だと思い込んでしまうと、それを飽くことなく求め続けてしまう、という罠に陥るかもしれません。
物がたくさんあれば幸せ・・・ではない
もちろん、ある程度の幸せや豊かさはお金が関係しているのは間違いないのですが、実は、それらがたくさんあることと、真の心の豊かさには関係がありません。
お金をたくさん得た人も、おそらくですがすぐ、物質やお金は自分の内側を満たしてはくれない、ということに気付かされることでしょう。
気付くのに時間がかかる人、気付かない人は、終わりのないトラックで走っている状態であり、いずれ苦しくなってきます。それはまるで、馬の前にぶら下げた人参をずっと走って追いかけているような状態です。
人参を追いかけるのをやめて立ち止まり、足元の草を食べたほうが、つまりいま目の前にあるものに意識を向けることの方が、ずっと幸せを感じられる、ということもあります。
実際に、物を飽くことなくずっと買い続ける人の幸福度は低い、とも言われていいます。
次の章では、物質主義と幸福度の関係に関するある記事を紹介します。
物質主義と幸福度の関係
仕事や日常生活でのちょっとしたアイデアやテクニックを発信しているサイト「ライフハッカー・ジャパン」に、物質主義の出どころの解明の研究の中から、いくつかの説を取り上げていた記事がありました。
その中の1つの理論では、物質主義を加速させているのは不安感や欠乏感であることを明らかにしています。
買い物に走ってしまう人は、脳内の一時的な快楽物質であるドーパミンが分泌され、その刺激が欲しくて、何度何度も買ってしまうというサイクルに入ってしまうのです。ですから、買っても買っても満たされません。
お金が欲しい、物が欲しい、という感覚に囚われてしまうと、目の前の幸せが見えにくくなり、苦しくなります。
参考記事:物を買っても幸せになれないのに、なぜ物が欲しくなるのか?
さらに上記の記事では、次のようにも書かれています。
「物質主義的な価値観に重きを置きすぎると、うつ病や人格障害などの症状が現れやすいことです。タフツ大学の研究で、その影響が簡潔にまとめられています。物質主義的価値観に関する既存の科学研究の結果は、物質主義的価値観に重きを置く人は、物質主義の追求をそれほど重要でないと考える人に比べて、個人としての幸福度や精神の健康度が低いという結果が出ました」
もちろん、お金も物も一時的な幸せや豊かさを感じることはできます。
しかし、それ以上に内側から満たされる豊かさは、目に見えるものではなく、与えられた環境の中での小さな喜びに目を留め、自分がいかにありがたい環境にいることに気づけるか、というこではないでしょうか。
与えることこそ真の豊かさ
お金も貯金もない状態を経験したことがある人は、お金の大切さ、そしてお金があることに関しての幸せも体感したことでしょう。
しかし、本当の豊かさは、自分だけを満たすことではなく、他者に与えることや他の人と分かち合うことにあります。
例えば、友人へのお祝い、そして感謝の気持ちを届けたいとプレゼントを選んでいたとします。
選んでいる最中は、自分のために買ったものよりも、ずっとワクワクして、友人が驚く様子や、喜ぶ様子をイメージしたら、なんとも心が豊かになる感覚を感じないでしょうか?
つまり、与えることこそが真の意味での豊かさであることを体感させてくれるのです。
これからは真の豊かさを高める時代へ
いかがでしたでしょうか。
物とお金がたくさんあることが豊かさである、という古い固定概念に囚われる人も多い中、本当の豊かさはそこではない、ということを体感できた時、今すぐにでも自分が豊かな環境にいる、ということを気付くことができます。
金銭的囚われからの自由、そして情報を自由に取り入れられることで、自分の人生を自分の意志で選び、やりたいことができるという豊かさ。
これこそが、今の時代の真の豊かさと言えるでしょう。