お金の価値ある使い方~使わなかったらただの紙~
お金の本当の価値
貧しい者を助ける人は、主に貸しているのだ。主がそのした事に報いて下さる(箴言19章17節)
若いときから聖書が好きで、聖書を読んでいました。気になる聖句があると、そこに線を引いてお守りのように時々思い出していました。そしてふと、今日思い出した聖句です。
私たちに日本は、誰かに施しを与えるほど極端に貧しい人はそんなにいませんが、それでも経済格差はあり、益々広がり、そして、シングルマザーもとても多く経済的に苦しい状況にある人がたくさんいます。
発展途上国に寄付をするのもいいでしょうが、もし身近な人に、物質的にも金銭的にも苦しい人がいるなら、見返り一切無しで、与える精神を示すなら、それは後に、神様がその人に報いを与えてくださいます。
お金の本当の価値と言うのは、どのように使ったか?何に使ったか?何を得たのか?で決まるものです。その大きな価値を体感したあるエピソードがあります。
与える喜びは何倍も大きい
とあるう十数年前の、お金がなかった頃の話です。友人に泊まりに来て欲しいと思い、家に招待しました。
できるだけおもてなしをしたいと思い、友人には一切お金を出させない計画で、普段は食べないような夕食を作ったり、ドライブに連れて行って、評判のいい美味しいところで食事を一緒に食べ、3日間友人と過ごしました。
彼女は親の介護があったので、アルバイトをしながらの生活でしたから、経済的には大変だったのです。お見送り後、彼女が寝ていた和室に行くと、きっちりとキレイにたたまれた布団類、彼女の几帳面さが伺えました。
シーツを洗おうとして枕をよけたら、枕の下に封筒が置かれていました。そこにはなんと1万円と手紙が入っていたのです。
手紙には、3日間楽しかったことや、感動したこと、そして、もてなしへの感謝の気持ちが綴られていました。彼女だって生活が楽なわけじゃないのに、1万円も入れたその気持ちに胸がこみ上げ、あふれる涙が手紙に滴り落ちるほどでした。
彼女は、私達夫婦が経済的に苦しいのを知っていたし、私も彼女の生活状態を知っていました。だから思いやる気持ちがこういう形で表れたのでしょうね。
自分のために買うことも喜びですが、他の人の喜ぶ顔を思い浮かべて買ったり、贈った時に、相手が喜んだらさらなる喜びに繋がります。与える喜び、だれかに与えた時の喜びは、自分で何かを買った時の喜びよりも、何倍も大きいものです。
貯めるも出すも「どこに?何のために?」
与える喜びは、経済的に余裕がある人だからできるのか?というとそういうわけでもなく、なくても与える精神がある人はあり、そういう人は後に豊かになっていくでしょう。それが自然の法則だから。
お金の法則で「出したら入る」なんてよく言われるかもしれませんが、「どこに出すか?」がとても大切で関係があります。私利私欲、我欲も程々にしないと、(もちろん自分を満たすのはいいことです)いつか別の意味での報いがやってきます。
誰に与えたらいいのか?少し立ち止まって、いま頭の中で浮かんだ人がいたら、その人に何か与えることは、大きな喜びに繋がることでしょう。与える喜びを知った人に、お金の流れはやってきます。
しかし、与えようと思う前に、今の日本の経済状態や将来の年金のシステムに恐れと不安を持ち過ぎるため、入ってきたお金を遣わずに、貯金にばかりに意識を向ける人々もまた多いのも現実。
ある調査結果によると、20代の貯蓄率が年々上がっていると言う結果がでているそうです。理由は「使う動機に乏しい」ということと「将来に対する不安」だそうです。
別の調査でも働く女性の貯蓄目的も、多くの場合、老後の不安があるからと、不測の事態が起きた時のために貯蓄をしているそう。
貯金の目的が、夢とか希望、目標とか叶えたいことがあるからという理由で貯めているわけではないのが伺えます。では、あなたはなぜ貯金しますか?もしかして同じ理由でしょうか?
貯めるなら自分のワクワクに向けて
最後に、お金への向き合い方として、これまでも伝えてきたこと、「お金に関して負の感情を乗せない」と述べてきました。この貯蓄に関しても、同じく恐れと不安という感情が乗っています。
そこに意識が向いているから、せっかく貯金をしたとしても結局、本当にその恐れていたことで、貯めていたお金を使うことになる、という経験をしている人は少なくありません。
実は私も20代の頃、働きながら、本当に少しずつですが「何かあった時のための貯金」として、貯め続けてきました。そういう貯金はしておくようにと、母に何度も何度も刷り込まれてきましたから。
そして、意識は「何かあった時のため」にあるものだから、それが見事現実化しました。30歳になった時に、病気になり貯めたお金はほとんど医療費と数回に渡る引っ越し代に消えていったのです・・・
やっと貯めたお金がそういう形で何度も消えたとき、一体何のために貯めているのだろう?とがっかりした記憶があります。
それ以降、貯めることに意識を向けるのをやめました。貯める目的は自分のワクワクのため、海外旅行や好きなことを学ぶため、そして大切な人に喜んでもらうため。不安と恐れに満ちて貯めるのとは、大違いです。
お金もエネルギーだから
いかがでしたでしょうか。
お金もエネルギーであり循環です。その循環をどこに流すのか?何のために使うのか?与える喜びなのか?私利私欲のためなのか・・・
今年の未来手帳に「夢貯金」というワークがあります。ぜひご自身のお金に対する向き合い方を見直すためにもやってみてくださいね。