互いが心地いい距離感を考える

互いが心地いい距離感を考える

人間関係に距離感は大切

「好きだからいつもそばにいたい」「相手が何をしているか、誰と一緒にいるかを知りたい」そんな感情に、誰でもなったことがあるかもしれません。

「好きだからそばにいる」これは男女関係のみならず、親子、友人関係でもよくあることですね。好きだから同じであって欲しい、という気持ちから無意識に相手をコントロールしてしまうことだってあるでしょう。

しかし人は、無意識に関係性と距離においてもバランスをとろうとします。「追えば逃げる、逃げれば追いたくなる」という心理が働きますから、相手とは、常にちょうど良いスペース、距離があるとお互いとてもいい関係性が保てていきます。

それは、愛と信頼と尊敬のもとに、お互いが自立して、自由を楽しむ、というような関係性。素敵ですよね。ではたとえば、関係性においてどんな距離感が必要でしょうか? どなたにでも当てはまる点をあげてみましょう。

距離感を考える~恋人の場合~

まず、恋人同士はいかがですか?

愛していると、どうしても近くにいたい、その人の行動をちくいち知っていたい、なんなら自分だけを見ていてほしい、そして、自分だけに関心を払ってほしい・・・と思うかもしれません。特に相手に依存的だったり、過干渉気味の人はそうした傾向が強いでしょう。

ヤキモチ程度ならかわいいかもしれませんが、行き過ぎると、束縛にもなりかねず、相手に息苦しさを感じさせます。そして、距離を縮めようと思えば思うほど、お互いの距離を遠ざけてしまう事になりかねません。

男女間の場合、お互いにとっての心地よい距離感って、どれくらいでしょうか?これらは人によって個人差があり、どれくらいがいいかは自分の価値観や想像ではわからないものです。

ですから、一番いいのは相手に聞いてみることです。何をされたら嫌なのか?どこまでだと心地いいのか?どういう言動が重いと感じるのか?
 

相手の気持ちを尊重し、お互いのちょうど良い距離感を確かめることは大切なことであり、関係性を複雑にしない秘訣です。相手をコントロールせず、自分の感情をコントロールできるようになれば、本当に心地よい距離感を楽しむことができます。

距離感を考える~親族・友人の場合~

次に、親子の場合はいかがでしょうか?

親は何歳になっても親であるがゆえに、子供が自立しようとしても、ついつい何かの決定を自分でして子供に押し付けてしまう傾向はありませんか? 

親子と言えども、自分とは別の人生を歩んでいる1人の人間であることを認めましょう。

息子が結婚して家庭を持っているのに、あれこれ指図や命令を続ける姑が嫌われるのも無理はありません。自分と息子との距離を分かっていないからです。

反対に、年老いた親に対しても同じく、あれこれと指図ばかりしないことです。私たちを産み育ててくれた親ですから、いい距離を保ちつつも尊重していきたいものです。

友人関係においても同じ。トラブルで多いのが、友達があれこれと指図してきたり、頼んでもいないアドバイスをいつもいつも言ってきたり・・・。

動機はきっと良いものでしょう。友達にいいことを勧めたい、友達に失敗して欲しくない、そんな良い動機であったとしても、それは過干渉になりかねません。相手から聞かれない限り、あれこれとアドバイスなどしないほうが得策です。

1人でも2人でも楽しめること

たとえを下記ながら距離感について思考を巡らせていたら、過去にあったある友人との会話を思い出しました。

よく世間では「二人で食べると美味しいよね」という言葉を耳にしますよね。しかし私は昔から「美味しい物は1人で食べても2人で食べても美味しいな」と思っていました。

それを友人に話したら「それって寂しくない?」って。その時私「逆じゃない?一人でも二人でも楽しめるってお得な感じがするけどな〜」と思ったものです。

とはいえ、今は一匹狼的な私でも、昔は男性に依存していましたし、執着、束縛、しつこい女、嫉妬・・・嫌な女の代名詞となるものはすべて網羅した30代でした。

惚れたが負け、相手が好きすぎるとバカになる、という感じ。しかし、その経験から学んだ事は、1人の自分でも楽しめる自分でいることでした。

1人でも楽しめる自分でいると、それがお互いの愛を深め、新鮮な気持ちでいられ、相手のことも尊重できるようになりますよ。

自分の人生は自分のもの、相手の人生は相手のもの

ここまでの記事からも分かるように、人間は、コントロールされるのは好きではない生き物ですが、コントロールするのは好きな人が本当に多いのです。

大切なことは、文字通りの距離ではなくて、相手との接触頻度やかかわり具合といった距離感、一定の精神的な距離感を保つこと。そして、決定権は常に相手にあるので、それを強いることをしない、というもの。

誰かとの距離が近くて息苦しさを感じているなら、少し、精神的距離を持つようにしてみてください。それは、家族であれ、友人であれ、恋人であれ、自分の思っている息苦しさを相手にも伝えることです。

心地いい距離感を持つと、距離が相手と近かった時よりも、ずっと信頼関係と絆が深くなります。それは、距離があってもその人を信じていることの証拠だからです。

大切な人ほど、ちょうど良い距離感はどれくらいなのかを、ほんの少し考えてみるとよいでしょう。なぜなら、自分の人生は自分のもの、相手の人生は相手のもの、なのですから。

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