因果応報、エネルギーの法則

因果応報、エネルギーの法則

すべては表裏一体

成長とは、成長することと、成長しない自分でも、今のままでも大丈夫、という自分を受け入れられる、自己肯定のことが含まれます。

十数年前、「引き寄せ」という言葉が流行していました。引き寄せるためには、まず「いい気分でいる」ことや、「好きなことをする」など、自分自身の機嫌を取ることが大事であると。

もちろんそれも基本のキかもしれませんが、それもまた、「いい気分でない状態」とは何かを味わい知り、「好きではないこと」をした上で、好きなことは何かを知る。対極を経験しないと、「本当のいい気分」とは何か、わからないものです。

感情も、モノゴトも、この世界自体も、すべては「表裏一体」と言われています。この三次元の世界に生まれ、いいことしかない人生なんてありえません。よくないことを経験し、成長したくてこの世界に降り立っているのですから、そこを避けて生きることは無理です。

ただ、避けられなくても、うまく乗り越える方法はないかと模索して、それを乗り越える術を学び、できるようになってからこそが成長だから。

3年かけて乗り越えてたものが、1年でそれができるようになったら、素晴らしい成長ですし、さらに、1カ月、1週間、はたまた、嫌な経験が起きた瞬間に、それらに対する見方と意味づけを変え、乗り越えられるかもしれない。それも成長です。

出したものが返ってくる

引き寄せという言葉は、私としてはあまりしっくり来ていなくて、「因果応報」のほうがわかりやすいと感じます。「引き寄せたい」「叶えたい」とばかり思っていて、結局執着を生み、いつの間にか「引き寄せることだけ」が目的となってしまう。はっきり言って、それでは望みは叶いません。

「引き寄せたい」と思っている人は、出したものが入るのだよということを理解した方がいいでしょう。引き寄せの法則とはつまり、エネルギーの法則です。

呼吸のように息を出して(吐いて)吸う、と同じ、出したものが目の前に現れてくるということ。自分がどういうエネルギーを出し、どういうものが入ってくるか、なのです。

人が成長する時、というのは、【勉強している時】と【楽しい時】、【試練の時】に成長するもの。世の中でご活躍されている方のほとんどは、「いつ成長したと感じるか?」の質問に、やはり「試練を乗り越えた時」と答えられる方がほとんどです。

「人生が良い方向に転換したのはいつ?」という質問も、「試練がきっかけ」と答えられてます。ピンチはチャンスという言葉は、本当なのです。

悪いことが身に起きることは、できれば避けたいことではあります。ですが、しょうがない、自分の思う通りに行くこともあれば、行かないこともある。これが人生です。

しかし、思い通りにいかないことが、実は自分にとって必然で必要なことだったりします。それもまた、高い視点で物事を見れば、人生は思い通りになっている、ということなのです。

結局は自分であるということ

しかし物理量子学の観点からしたら、時間は相対的なことと、時空がないこと、エネルギーを放出したら、それは回りまわって、時空をこえ、いつしか放出した人のところに同じようなエネルギーが帰るのは当然だな、と思えるようになりました。

悪いことや、よくないことをまったくしないという人は、世の中にいませんから、よくないエネルギーを放出したら、かならず、自分の身にいつかはまた訪れます。しかし、その時、成長していたら、物事の見方や乗り越え方が上手くなって、それらに対処できるようになる。

ですから、エネルギーの法則、因果応報を思うと、成長の機会って、結局、自分で自分に与えているのだな、と。引き寄せの法則とは、エネルギーの法則。良いことを引き寄せたいと思うなら、よいことを出せばいいだけなのです。

人としての基本を大切にしよう

「なるほど、じゃあよいことを言おう、よい行いをしよう」と、意気込まなくても大丈夫。それより私たちはもっと身近に、日常の中で行えることがあります。

親切にされたり、なにかやってもらったなら「ありがとう」、迷惑をかけたり、悪いことをしてしまったなら「ごめんなさい」と言う。

人としての基本的な部分ですが、やはり基本こそが大切であり、その人の本質の現れるところ。せっかくなら本質からも、いいエネルギーを放っていきたいものですね。

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