目立つものの裏には必ず・・・
その奥を見ていますか?
人は当然のことですが、出会った最初のころは、第一印象や容姿などの見えるもので判断しがちです。
だからこそ洞察力が必要で、その背後にあるものを見抜く力を養わないと、ついつい見えるものだけで判断してしまい、判断を誤ると人生まで狂わせてしまいます。
狂うまではいかなくとも、私は往々にして、人を信じて疑わない傾向があり、近しい人に関してはその判断力が鈍ることを、都度経験し、思い知らされています。
大切なのは、視点の多さと、視点の高さと客観的な視点、そして、思い込みやフィルターをかけないこと。見えるものだけで判断しようとすると、惑わされてしまうことがありますからね。
あ、早くも話しが反れてしまいましたが(笑)、今日お伝えしたいことは、タイトルにもあるとおり、目立つものというのは実はそれほど大したことをしていない、ということ。
もちろん目立つ=影響力があるというのは、その人が表面に見せていない多大なる努力もありますが、そこに陰なる力、縁の下の力持ちといった大切な役割を担っている人々がいるのです。
目立つ側が大切にすべき人
例えば、会社経営で大切にすべきなのは、お客様でありお得意様だ、と思うかもしれません。商品やコンテンツを買ってくれる人がいなければ経営は成り立ちませんので。
しかし、売るとか買うとか言う前に、もっと大切にしなければならない人がいます。それは、従業員であり、また何かのメーカーであれば、下請け先や生産者さんたち。その人たちがいなければ、そもそも会社が回りません。
過去にとある経営セミナーで二世の若手社長と同じグループになったことがあり、その社長は従業員を、「やつら」とか「あいつら」と何度も言って蔑んでいました。
聞いているだけで、気分が害されましたが、あながち、従業員も社長に対して態度が悪いのだろうな、と簡単に想像がつきました。
なぜなら、社長自らが従業員に対してそのような態度だから、従業員も当然、社長に対しての信頼なんてできませんから、そうなるのでしょう。
あなたは、もし自分のことを「あいつら、やつら、お前ら」とか言ってる社長のために、またはその会社のために、本気でがんばって自らの能力を与えたいと思うでしょうか?
目立つと言えば、芸能人やモデル業の人々もそうです。それらの人を支える側である、撮影する人、メイクする人、コーディネイトする人、プロデュースする人など、数え切れない人たちが、そのたった一人の裏側で尽力を尽くしているのです。
いまのあなたは誰のおかげ?
また別の例えになりますが、著者として本が売れると、その人ばかりが目立ち、チヤホヤされます。しかし、本当に大切なのは裏方である人々です。
まず編集者がいないと、いい本はできません。事実確認や文章の正誤などをチェックしてくれる校正さん、カバーや本の中身をデザインしてくれるデザイナーさんたち、出版営業の方、書店さんやその店員さん。そして、最後に本を購入してくれるお客様。お客様の一部には、「この本いいよ」と宣伝や応援をしてくれる人もいます。
これだけ書いたらお分かりの通り、私の力なんて微々たるものです。書くだけなら、誰だってできるのですから。
自分が1番大切にすべき相手は、 自分を支えてくれている人であり、目の前の身近な人であり、その人々がいるからこそ、自分が立つことができている、ということを忘れないようにしなければなりません。
誰のおかげで今の自分がいるのか?を問い、その人を大切にしなければ、バチが当たってしまいます。常々書いていますが、天はちゃんと見ています。
ワタナベ薫で在れるのは
大切にするとは「ありがとう」ということだけではありません。もっと大切なことは、その「ありがとう」を何かの形にして表すということです。
あなたが生活できているのは、家にお給料を運んでくれているご主人の働きのおかげでしょうし、そのご主人にお給料を支払ってくれている社長のおかげでもありますし、そして、その会社を支えているのは、お客様かもしれず・・・
すべての人にありがたい、という気持ちを乗せることは不可能にしても、想像力を働かせて、せめて自分の見える範囲でいいので、おかげさまの気持ちを時には思い起こしたいものです。
私は、日頃パソコンに向かって仕事をしていますので、読者さんたちは見えませんし、数字で毎日数万人がブログ訪問しているというのがわかりますが、実際の数万人を目にしているわけではないので、実感がありません。
しかし時に、稀にする講演会やセミナーで読者の方々を見た時、本当に驚きます。「こんなに読者さんがいてくださるのか」と。数字が一気に具体的に見えたような感覚です。
今の私は、もしかしたら、みなさんよりは多少目立つ立場にいるかもしれません。しかしそれは、私を支えてくださっている読者さんがいてくださるからこそ。
私が私で在れたのは、皆様のおかげなのです。