変わっていく自分と変わらぬ自分
同じことを続けていたらキープできる?
今と同じ状態をキープする、と考えるとなんとなく「キープだから同じことをやっていれば、同じ結果が得られる」と思うかもしれません。
しかし実際には、同じことをやっていてはキープはできません。
変わらないでいる部分と変わらなければいけない部分があります。人は変化の中に生きていて、変化しなければキープよりも退化になります。
つまり、キープするには変わる必要があります。なぜなら、世の中は常に変化しているから。
顕著にそれが現れたのは、コロナ禍でした。そこで何も変えずにやっている人々もたくさんいましたが、時代の流れについていけず、露頭に迷う人々もいました。
耐えていればなんとかなる、という問題でもなく、どうしても変化が求められたのです。
世の中の変化と自分も変化してゆく
たとえで少し説明すると、目の前に川があってボールが浮かんでいます。そのボールを見続けるためにはあなたはどうしたらいいでしょうか?
ボールを見続けることを「見続けること」つまりそれが、キープだと思ってください。ボールを見続けるにはどうしたらいいか?川と同じ流れのスピードで自分も動かなければならないのです。
そしてもし、ボールよりも先に行きたいならば、もっともっと歩く早さを速くして、もしくは走って先に行かなければなりません。
キープは同じところにとどまることではありません。変化すること、進歩進化、そして成長し続けることです。
生きる上でいろんな恐れがあるかもしれません。しかし、何も恐れることはありません。不安も恐れも持たなくても大丈夫です。
ただし、リスクが怖くて動かない人もいますが、動かないことのほうがリスクです。
なぜなら、世の中は変わっていっているのだから、自分も柔軟な思考を持ち、世の中の変化に柔軟に変化していく必要があるからです。
信念・価値観はコロコロ変えない
もちろん、変わらないものもあります。それはあなたの奥底にある、信念・価値観など、自分の大切なものはコロコロと変えないほうがいいです。
それが頻繁だと、周りの人々からの信頼を失います。
これからの世の中で大切なものは、お金のような不確かなものではなく、信頼、信用、愛や誠実さと言った、昔から言われてきたようなことです。
他人様に迷惑をかけてもいいからわがままに生きよう!が叫ばれている一部の世界もあります。
しかし、人は自分のことで精一杯ですから、他人に迷惑など掛けられたくありませんし、そういう人がいたら離れることでしょう。
好きに生きることは大いに結構!しかし、根底にあるのは、関わる人々への愛や温かい関心、思いやりといった、昔から言われていること。
それらは変わらず大切にしつつも、変えることは在り方ではなくて、やり方であり、常に進化していく、常に成長していくことです。
自分の成長を実感する
そして、成長したかどうかがわかるのは、問題解決能力にも現れます。
大抵、その人の問題とは、同じようなことで問題が起きます。その問題解決能力が上がっているかどうかは、その解決が早くなったとか、以前よりも少なくなったなどではかることができます。
成長した点を探そうとしなければ往々にして「自分は変わってはいない」と誰しもが思うのです。3年前のあなたを思い出してください。きっとあなたも成長しているはず。
だからこそ、コーチングでとても大切にしている、振り返り作業というのは本当に重要な作業になっていきます。
未来手帳でも振り返りを入れています。時間を作ってじっくりやってみてください。進歩と成長を感じられることでしょう。
どちらの自分も大切だから
最後に、聖書の人間関係を説く言葉の中に、「蛇のように用心深く、鳩のように純粋であれ」という言葉があります。
蛇は自分の一番近くにいるものに警戒するそうです。そういう意味で、蛇のように、警戒することは必要なことです。とはいえ、いちいち自分の近くに来る者を警戒していたら疲れてしまいます。
なので、蛇のように賢く生きながらも、それでいて自分のコアな大切な部分、純粋で無垢で人を疑うことをしない、純粋でありたいという願いは変わらずに持ち続けること。
もちろん時々毒が口から溢れ出ることもありますが・・・ね。変わってゆく自分と変わらぬ自分を持ち続ける。
これが一番大切かな、と私個人は思うのです。
さて、振り返り作業の一環として、あなたにこのワークを贈ります。
・あなたの中で変えたほうがいい部分は何ですか?
・あなたの中で変わらないでいようと思う部分は何ですか?
このワークもぜひやってみてください。来年の目標や行動するための指針につながるかもしれませんよ。