嫉妬心の正しい使い方

嫉妬心の正しい使い方

嫉妬するのは悪じゃない

誰かの成功に対して、「うらやましい」という思いを直視できずにモヤモヤする場合、それは、嫉妬が醜い感情だと思い込んでいるがために、靄(モヤ)で隠してしまっていることがよくあります。

その感情を分析してみると、自分の心の奥底にある大切な思いや願望がみつかることがあります。ねたみや嫉妬心といった、一見、負に見える感情も生きる上でとても大切な感情です。

さて、嫉妬心ってどんな時に起きるものだと思いますか?

それは、自分にないものを相手が持っている場合や、または、自分のコンプレックスを刺激されたとき。そして、嫉妬の対象は雲の上にいるような人ではなく、自分とほぼ同等レベルの人に感じるものです。

「妬みは骨の腐れ」という格言にある通り、嫉妬心に苛まれ続け、消化できないでいますと、非常に苦しく、体調まで崩してしまうことがあります。

しかし、嫉妬も、妬みも、そねみも、はたまた憎しみでさえ、良い悪いがなく、客観的に見つめられたら、その感情を利用して大きく飛躍することができます。

まずは「私、いま嫉妬してる!妬んでる!憎んでる!腹立ってる!イライラしてる!」と、もっと軽やかに認めてしまえばいいのです。

嫉妬の奥にあるもの

嫉妬と訳す、皆さんになじみのある単語は「ジェラシー」かと思いますが、ネットで単語を調べた時に、おもしろい例文がありました。

She was seized with jealousy at the sight of the big diamond on her friend’s finger. 
友人の指の大きなダイヤモンドを見て, 嫉妬心がむらむらと起こった

「むらむら」という表現がおもしろいですが、つまりは大きなダイヤモンドをしている友人に嫉妬した、ということ。

この嫉妬心のトリガーとなっているものは、ダイヤモンドですが、「嫉妬した」で感情を終わらせては何の進歩もありません。

ここから、「私は、どうして嫉妬しているのかしら?」と、しっかり、分析してみましょう。嫉妬の原因は、きっとダイヤモンドだけではないはずです。

・ぶっちゃけ、私の嫉妬の原因は何?
・私はイヤモンドが欲しいの?
・私は彼女の何がうらやましいの?

ダイヤモンドが欲しければ、購入するための計画を立て、いつか手に入れるために仕事をがんばり、貯蓄をし、購入すればいい。

もし、彼女の何かがうらやましいのならば、何がうらやましいのかをしっかり言語化または文章化して、自分もそこを目指せばいい。

つまり、自分が嫉妬した相手は、自分のなりたい姿に近いものがあるかもしれませんから、「嫉妬心という自分の醜い感情」と片づけるのではなく

そこにはあなたが、これから魅力的になれるための宝が隠されているかもしれない、ということなのです。

 嫉妬するのも経験だから

さらに嫉妬心は、願望達成に関して利用価値があり、最初の動機が嫉妬心であれ悔しさであれ、強いパワーのあるものを利用すると、グン!と前に進むことができます。

しかし中には、そのパワーを残念なところに使う人もいます。それは、相手を引きずり下ろしてやる、という強い負の念を持ってしまい、そのエネルギーを他者のために使ってしまう人。

何事も経験ですので、それ以上もそれ以下もなくて、ただ、放ったエネルギーが今後どのように戻ってくるかを経験してみるのもいいでしょう。

話を戻して、嫉妬や悔しさをスタートダッシュに使い、その勢いで、まずは自分も願望達成のための行動を継続し続けるのは、とてもいいことです。

そして、行動し続けていると、今まで感じていたその嫉妬や悔しさから違うところに注目したくなります。

行動し続けていますと、なんらかの結果が得られます。人は、努力して頑張って何かを得られると、喜び、充実感、満足感があります。

そうなりますと、最初に抱いていた、嫉妬心も悔しさもそのうち小さくなっていき、それらエネルギーを費やしていた自分がバカらしく感じてくるものです。

行動し続けていくと、自分のその行動と結果に注目するようになり、達成した喜びを感じた時、その嫉妬した相手や悔しさのきっかけをくれた相手にでさえ感謝の気持ちが湧いてきます。

感謝の気持ちが湧かなくてもいいのですが、あればあったで、心地よい気持ちになるのは間違いないありません。嫉妬心を感じて不快感を味わうよりはいいでしょう。

感情に良いも悪いもありません。ただの経験です。人はたくさんの経験をしたいだけなのかもしれません。

嫉妬のエネルギーを転換して行動力上げていこう

いかがでしたでしょうか。最後に質問を贈ります。

あなたには嫉妬する人はいますか?
その人の何に嫉妬しますか?
もし、嫉妬の対象が何かわかったら、それを得るために何をしますか?

自分の方向性が明確になるので、嫉妬心も悪くはないものです。

嫉妬心と言う強いエネルギーを転換して、自分が向いたい方向や自分の欲しいものを手に入れるための行動力に変えていきましょう。

この記事を書いた人

内野瑠三