「自信」ありますか?
自信はありません!
「ワタナベさん、いつから自信持てるようになりましたか?」なんて聞かれることがありますが、私、自信なんてないです!(キッパリ)
厳密に言えば、まったくないというわけではないですが、自尊心はあっても、自信はさほどありません。
自信がないから勉強もし続けますし、自信がないから向上しようと思いますし、自信がないから自信のない人の気持ちもわかりますし、自信がないから高慢にもなれません。
自信がない状態は、裏返せば最強です。上か下かで見る世界において、または勝ち組やら負け組やらというものが今でも幅を利かせている世界では、いつも負けていると、闘わずに済むので他人と比べて苦しさがまったくありません。
これが私の「無敵」という意味、闘わないから敵がいない、無敵なのです。
自信がなくても・・・
以前、ある60歳の美しいクライアント(この話はまだ私のクライアントになる前のこと)は、自分に自信がないと感じていていらっしゃいました。
とある講座で彼女と知り合い、そこでその女性は講師にも「自信がないのです」と相談しました。するとその講師に、「今後二度と自信がないと言わないことです」とご助言をいただいておりました。
彼女は「はい!」とその時は元気に答えていたのですが、帰りのエレベーターの中で少しお話をした際
「自信がなくても大丈夫ですよ。姿勢がまっすぐで美しいし、〇〇さんみたいな人が逆に自信満々だとみんな引いてしまいます。そして、その自信のないと思っている部分が外見の美しさと姿勢の良さとのよいバランスになって、素敵です」と、伝えました。
それがきっかけで彼女は私のコーチングを受けたのですが、自信がなくても、外見でカバーできる、言葉でカバーできる、姿勢でカバーできる。というのが彼女を見ていてよくわかります。
周りの人に「自信がない」ことを知られることなく、上記のことに注意すれば、恭しく、慎ましくて、美しい凛とした女性になれます。
なので、もしこれを読んでいる人の中で自信がないと思っている人がいたら、それは向上心の表れと、あなたの内側にある謙虚さの表れでもある、ということです。
偽りの自信を身にまとうより
世の中には、全て揃って自信満々な人もいれば、なにもないのに、裏返しで自信満々になってしまう、という2パターンの自信がある人々がいますね。
特に後者は、自分の実績を語る人、自分の持ち物、ステータス、ブランド物などの自慢話、学歴、収入や、または家族などを自慢する、そして、他人を否定する人。
一見これらは、自信がある人がする行動かと思いきや、まったくの真逆で、すべて自信がない人の傾向です。
例えば、「あの有名な〇〇さんと友達で」とか、「このブランドは〇〇買ったんだ(もしくは買ってもらった)」とか、これらは他人に認めてもらいたい心理が働いているからです。
自分が言ったことを、他者から肯定してもらうことで、自己の重要感を満たしている、自信のない人の典型的な傾向です。
また、他人を否定する行為というのは、否定するくらいだから、よほど自分に自信があるのだろう・・・と思われがちですが、それも逆の心理が働いています。他人を否定することで、自分が優位に立ち、自分を保とうとしている行為なのです。
これらの偽りの自信より、「自信がない」と向き合える人というのは、逆に魅力的な人になれます。
自信がないから伸びしろがある
私はたぶん一生「はい!自信あります!」とは言えないと思います。自信があるとしたら、「1週間以上、家から一歩も出ずダラダラしていても元気でいる自信があります」みたいなの。相当自信があります(笑)
なぜ自信満々になれないかというと、いつも私はまだまだ山のふもとに立っている感覚で上の人々を見ているからです。もちろん人間に上限関係はないので、仕事の面や人格的な面において、という意味ですが。
一般的に自己否定は悪いと言われていますが、健全な自己否定もあって、全部肯定していたら、進歩も成長もありません。だから、否定している部分は自分の成長の伸びしろだと思っています。
ゴールは上だけど、山を登るときに大切なのは、足元です。
一歩一歩歩いていくのに、上ばかり見ていたら、足元すくわれて転落します。一旦上を見たら、あとは足元をみる、しかし時々また上を見て、そしてまた足元を見るのです。
さて、あなたは山の上に立っているような気がしますか?それとも、山のふもとにいますか?私は死ぬ時が人生の頂上だと思っているので、いまビジネス的には、まだ3合目くらいです。
まだまだまだまだ登りますよ。景色を楽しみながら、ね。