変わることと変わらないでいること

変わることと変わらないでいること

「変わったね」と「変わらないね」

今年もあと4か月。気が付けばあっという間に年末を迎えているのでしょう。そしてここ数年はまさに「変化」の数年間だったと思います。

また、女性の働き方やあり方も変化していますね。「変わりたい!」と願う女性たちがとても多いから、向上心がある女性たちは、もっとよくなりたい!さらに良い方向に変わっていきたい!という願いがあるから。

私は、この変化というワードで言えば、「変わったね」と言われることと、「変わらないね」と言われることと、二通りあります。

変わったね、と言われる方は、この仕事をする前に知り合った人たちが。今は以前の知り合いはほとんどいないのですが、少しだけ繋がっている人もいます。

その人々が私に「変わったね」、というのは、主に、容姿、生活、仕事、波動、そして、それに伴いその人々が私を鏡にして、その人の内側を投影したこと。

なので、私の今の状態があまり喜ばしくない気持ちを込めて「変わったね」と言われることがあります。

「何者でもない、調子に乗るな」

「変わらないね」、と言われる方は、この仕事をするようになって関わった人たち。つまり、当初出会った時と、全く変わらない私でいることが、その方々にとってはうれしいようです。

数日前にもその言葉をいただき、その言葉を与えてくれる友がいてくれてよかったと。心境は、うーん、表現が難しいのですが、大きな愛情と私を保護するような母親のような愛を感じ、心が満たされました。

私は環境が変わるたびに、自分の基本の軸は、絶対変わらないよう心がけています。私なりの軸を決めているので、そこからズレないようにしています。

そして、いつもいつも「お前は何者でもない、調子に乗るな。誰のおかげで今があるのか?」そう、自問します。時には客観的視点で自分を観察し、他人にもフィードバックをもらいます。

「調子に乗るな」という言葉。表現として、調子が良ければ波に乗るかのように「調子に乗れ!」ということも言われますが、本来はそういう意味ではありません。

自分の力だけで何かを成し遂げたかのように、鼻高々高慢になり、大した人にもなっていないのに、まるで何者かにでもなったかのように、自分を過大評価することがないように、との戒めの言葉です。

今、付き合う人も変わり、色んな人を見てきましたが、中途半端な人にそういう状態の人が多いように感じます。

中途半端な成功者は、人を見下したり、自分の成功はあたかも自分の力だけで成し遂げたかのような感覚になり、自慢をしているような人を随分と見てきました。

本当の成功者の資質は、向上心と野望がありながらも、とても謙虚なのです。なぜなら、上に行けば行くほどもっと上がいることを知っており、何者かにでもなったかのような言動はしません。

上に行けばいくほど、みんな普通の人。語る言葉も振る舞いも非常に謙虚です。

変化のために変わらない信念はありますか?

話を戻しまして、人というのはタイトルにあるように、変化する生き物ですから、変わることは当然だと思っています。環境も変わることもあるし、信念も価値観も変わることもあるでしょう。

向上したい、という気持ちが芽生えだした時には、脳の仕組み的には、何をしたいのか無意識にアンテナが立ち、それを探し始め、あとは動機づけがあれば行動する。そして変わっていく。

一方、変わらない部分を持つことも大切。それは、以前から大切にしている信念のようなもの。

どんなに状況が変わっても、生活に変化があっても、または自分の手に入れたいもの、到達したいところ、それらを全部ゲットしたとしても、立場が変わっても、変わらずにありたい姿、あり方は何かありますか?私はあります。

向上心が強くある人ほど、「変わらなくてもいい」と本気で心から思えた途端、本当の変化が始まっていきます。

自分のどんな姿も受け入れられた時に、「私ってばよくやっているよね。このままでも問題なし!」という自分を肯定する気持ちが変化を促します。

「変わりたい!変わりたい!変わらなければ!」という、強い願いを持てば持つほど、今の自分を自己否定していることに気付きません。

ですから、何年も、または何十年も変わりたい、と思っていても変われなかった、と感じている方は、まずは「そのままの自分もいい」と心から思えることがスタートです。

「あなたと私は違う」それがいい

そしてもう一つは、他の人の変化に関してもジャッジしないこと。

あなたの目にはよくないことに映っているかもしれませんが、それに関して口をはさむ立場になければ、それはその人の経験による魂のトレーニング中の可能性もあるので見守ってあげることが必要、コーチとはそんな存在なのです。

自分の主観を言うことはありだとは思うのですが、その人の選択そのものを否定しない。そうしているうちに、自分の中の他の人の受け入れキャパも少しずつ広がっていくことでしょう。

それもまた人間性が少しずつ上がり、向上という意味では変わっているのかもしれません。「・・・かもしれません」、という断定的な言い方でないのは、結局「今の」私が思っていることなので、変わる可能性もあります。

そして「あなたと私は違う」。それでいい、それがいいのです。

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