愚痴も不平不満も悪くない ~正しい愚痴の昇華法~
愚痴や不平不満は言ってはいけないのか?
愚痴や不平不満口を言うことは、別に悪いことではありません。生きていれば人間誰だって、愚痴の一つも言いたくなるものです。
愚痴や不平不満は言ってはいけない、ということがよく言われているかもしれませんが、私風に言わせてもらえるとしたら
不平不満・愚痴は言ってもいいけど、誰彼に言わない、いつもいつも言わない、たまにはいいけど、一度元気が出たら、またいま置かれている環境で精一杯がんばり、そして成長していくこと。
それが大切なのではないかな、と思います。
そして言い方にも違いがあり「吐き出し作業」と「愚痴を言いふらす」のは全く別物です。
愚痴や不平不満の負の感情がブーメランになって自分に戻ってくる言い方があります。次の章では、まずそちらから説明します。
愚痴の言いふらしは自分に返ってくる
それは、不特定多数の人に対して、自分の境遇に関して、または特定の相手のことをグチグチと継続的に、いつもいつも不平不満や悪口を言う、というやり方です。
これをしていますと、言った人の数だけ負のエネルギーとなって自分に戻ってきます。思考もエネルギーですが、言葉もまたエネルギーです。
人の目に触れることが多ければ多いほど、2倍返し、3倍返し、10倍返しにその負のエネルギーが我が身に降りかかります。ネットの世界になってからは早い早い。
出したエネルギーは必ず戻ってきます。シンプルに因果応報ですから。昔流行った「引き寄せの法則」も言葉を変えた因果応報と同じ原理です。
しかし、負を出し続ける人はそれを信じていません。なにか身に降り掛かったとしても偶然と解釈しますから、負のエネルギーを出すのをやめません。
だから、一生負のループに陥るのです。
吐き出したあとは学びで終わる
では、一切、愚痴も不平不満も言わないほうがいいのか?というとそうでもなくて、吐き出し作業は、脳内整理と精神の落ち着きをもたらします。
心理学用語で「カタルシス効果」というのがあるのですが、簡単に言うと精神の浄化を意味します。誰かが自分の気持ちを代弁しただけでも、このカタルシス効果は発揮されスッキリする、というもの。
腹立たしいことがありましても、自分の変わりに怒ってくれる友人たちのおかげで、心がスッとしたり、悲しいことがあっても、代わりに泣いてくれた人がいたおかげで悲しみが半分になったり
その誰かのおかげで、心が癒やされたご経験がある人もいらっしゃるでしょう。つまり、モヤモヤした抑圧した感情が吐き出されたときに、解放されるのです。
解放されたときに、もしかして対象となっていたことや人に対して前向きになれたり、落ち着いたり、心の整理がついて前に進めるなら、吐き出した愚痴や不平不満であってもプラスに転じているので、その愚痴は悪いことではありません。
悪い吐き出し方というのは、吐き出して、悪口で盛り上がるだけで何も学ばない、何も進歩しない、黒いエネルギーが渦巻くだけで終わるようなもの。
プラスで終わる、プラスに転じる、学びで終わること、です。
聞いてくれた人には最大限の感謝を
そして、聞いてもらったら相手へしっかりと感謝を伝えましょう。相手に「元気になってよかった、役に立ってよかった」という感覚になってもらうことです。
話を聞いてもらってもまだ、ため息ついていたら相手を苦しめるだけです。話を聞いてもらっている人は、ゴミみたいな話を相手に吐き出している、という自覚も持つべきです。
相手の時間を奪っていることにもなりますし、相手に自分の重い感情を半分持たせていることにもなります。
一人で処理できる人はいいですが、なかなか処理できない人は、相手を選んで、聞いてもらう、そして聞いてもらったら、元気になってください。
聞かされる人は、黒いものを吸い取ってくれる役目を負ってくれていますので、それに耐えられるメンタリティーの持ち主を選ばなければなりません。
もし、聞いてもらってお説教ばかり言われて「あんたダメね」と言われて、さらに落ち込むようであれば、話す相手が間違っています。
「ダメな人間だ」とあなたを落とした言い方をするような人にアドバイスを求めてはダメです。ダメなのを一番知っているのは本人なのですから。
吐き出す相手選びは、メンタリティーが強く、そして、器の大きな慈愛に満ちた人、やたらアドバイスをしない人です。
もし、心を許す人が身近にいないなら、守秘をしっかり守るカウンセラー、コーチ、アドバイザー、プロの聞き手にお金を支払ってでも、自分がまた元気になって生きられるよう、話を聞いてもらってください。
吐き出して昇華したなら、またがんばろう!
いかがでしたでしょうか。
なにより我慢は禁物です。ネガティブOK!吐き出しも必要!いいじゃない、時にはしょうがないもの。
そして吐き出したら、元気になってまたがんばらないとですね。ネガティブと上手に付き合うことで人生の質を上げていきましょう。
あなたのためにも、そして聞いてくれた人のためにも、です。